今回の「龍馬伝」も面白かったです。
特にラスト近くの、家族で海へ行ったシーンでは、涙がでてしまいました
大河ドラマで泣くって・・・
今まであまり経験がないですねー (韓国ドラマではよく泣きますが)
結局、このドラマが見やすいのは、歴史の事実だけを追ってるのではなく、人間ドラマの中に史実を織り込んでいるという手法なのだと思います。
歴史って、結局は人の感情を発端として動いていくものなので、この描き方は正しいのではないでしょうか。
私が歴史を好きなのは、結果として後世に残る功績や史実も、結局は一人ひとりの人間の感情で動いていくというところに親しみを感じるからです。
それの一番わかりやすい例が、本能寺の変の明智光秀や、大坂夏の陣の小早川秀秋なんだと思います。
昔の人も、今となんら変わりなかったんだな〜。。。
なんて思いを馳せてしまいます。
さて、この幕末あたりの歴史をあまりご存じない方に、私流に簡単に説明いたしますと・・・
この幕末の時代、黒船が来航したことによって、それまでの価値観が今まさにひっくり返されようとします。
大きな歴史の転換点に立っているわけです。
でも、人々は、今がちょうどその時だとは気がつかないわけです。世間の大半はとりあえず外国人を日本から追い出そうと、攘夷・攘夷の嵐です。
そんなときに、全く違った視点から物事を捉え、長州藩や薩摩藩と全く違った考え方とやり方で、武力に頼らず、幕府を無くし開国した新しい世の中を作ろうとしたのが龍馬さんです。
先見の明・・・というか、物事を遠くから俯瞰して見れる才能・・・?いえ、物事の本質を見抜く眼を持った龍馬さんは本当にすごい人だったと思います。
私なんぞは一般庶民なもんで、もしその時代に生きていたとしても、歴史がどの方向へ動いていこうとしているかなんてことはともかく、何が起こっているのかすらわからなかったでしょうね。
最近読んでいる本に、ちょうどそのことが書かれていて、びっくりしました。
『・・・その時点では、右往左往をするだけで、あるいはぼーっとしているだけで自分が歴史事件のまっただ中にいるとは気づかない。目先の日々の生活に追われて、どんどん月日が過ぎてゆく。そして何年かが過ぎなければ評価ははっきりしない。ああ、あの時、大変なことが起きていたのだ、と分かる。この、後になってからの評価を、”歴史の審判”と言う。後になって振り返って「ああ、あの時、歴史が動いていたのだな」と分かる。・・・』
副島隆彦著 「ドル亡き後の世界」より
これは2007年のサブプライムローンのことを言ってるんですが、この事件もまさに世界経済史の転換点ですよね。
まぁ、今も昔もこういった転換期には、ものの考え方を単一的・常識的にしていては、何も変化しないし、その先が拓けないということでしょうね。
安定期での考え方とは全く違ってきてあたりまえですから。。。
事実、私が学生だったころと現在とを比べてみても、価値観が天と地ほど変わっています。
ものの本質を見抜く目・・・生きていくには、これが本当に大事なんですね。
・・・なんて、「龍馬伝」を観ながら考えてしまいました。
結局、何が言いたいかっていうと・・・
歴史を知るってことは、人間の生き方を知るということでもあり、自分の未来にもつながっていくのですから、本当に面白いし、ためにもなるってことです。
歴史の魅力を感じていただければ幸いです