最近読んで、面白いなぁ・・って思った本。
白取春彦氏 著の
「哲学の実践ノート」です。
哲学っていうからどんなに難しいんだろう・・・?
と思ったら全くそんなこともなく、
今を生きる私たちが抱く悩みや疑問に対して、ありきたりな考え方や常識からではなく、もっと根本的・本質的なところからの答えを導き出そうというものです。
副題が、「人生の壁に ニーチェやカントがどう応えるか」
ですしね。
いろんな方向から物事を見ることで、「あー、こんな考え方もあるんだ」 と気づくことができ、とても面白く読むことができました。
しかし著者いわく、
「だからといって、哲学はいつも確固とした思想なり考えを意味しているわけではない。
哲学とは自分で考えていく行為そのものであるにすぎない」
とおっしゃってます。
・・・そうだったんだ!!!
さてさて。
ちょっと面白いな、と思った部分。
昨日までの、怠惰な自分、習慣から脱しきれない自分、を超えようとすることによって、常に成長していく自分、変化していく自分を見つけることができるけれど、
そのためには己を厳しく律していかなければならない、
しかしながらそれは非常に難しい・・・
さてそこでどうするか?
「たとえば、遊びに行きたいという気持ちが湧いてきてどうしようもないときには、
『
ここにいる自分という人は遊びに行きたいと思っているなあ 』
と素直に認めてしまうのだ。
まるで、我儘な他人を見るように自分の欲望を眺めやればいい。
すると、眺めている自分は冷めた感じで、うずうずしている自分を見ることができるようになり・・・
(中略)・・・
・・・この認知心理学的な方法を用いると、つまらぬ衝動や欲望をすべて遠くに眺めることができるようになる。
」この部分、とても面白かったです。
こんな方法で、自分を遠くの方から客観的に見ることができれば、
悩みごとなども、違った方向から答えをみつけられるかもしれないし、
肩の力を抜いて、もっと気楽に生きていけるかもしれませんね。
・・というわけで、いろいろ勉強になった本でした。。。